どうも、もとです。
現在在宅テレワークをしつつ、毎日薬を飲みながら鉄欠乏性貧血の治療を続けています。
7月末に治療を開始して、約3か月。
順調に血液中のヘモグロビンの量が増加中です。
そんな順調な治療の真っ最中ではありますが、ここまで2,3回治療を放棄してしまった経験があります。
いずれの原因も「鉄剤の副作用」に耐えられなかったためです。
たぶん、多くの貧血治療経験者の方々でも、鉄剤の副作用に悩まされている方がいるのではないかと思います。
そのまま我慢して治療を継続している方、私のように逃亡してしまった方、お医者さんとちゃんと相談して別の治療に切り替えた方様々じゃないかなと。
この記事では、そんな逃亡を続けていた私が、ちゃんとお医者さんに相談して鉄剤の変更をすることによって治療が順調に進むようになったお話をしたいと思います。

この記事を書いている人
・鉄欠乏性貧血歴10年以上
・治療放棄回数2-3回
・ようやく治療を継続して3か月で現在順調に回復中
経緯:鉄剤の副作用からの逃亡と治療再開のきっかけ
1回目:フェロミア(蕁麻疹で断念)
私が鉄欠乏性貧血になったのは、24歳くらいの頃。健診で、血液検査に異常が見られたことが始まりでした。
当時は再検査の紙を持って内科医のところに行ったところ、「こんくらいの数値だったら心配しなくて良いので特に何もしなくて良いです」と言われて何もせず終了。
ところが、産業医に「その医者おかしいので、別の病院で診てもらってください」と今度は婦人科へ。
婦人科ではちゃんと診てくれて、原因の確認と薬が出されました。
(たぶん過多月経だろうと)
そのとき処方されたのが【フェロミア】。鉄欠乏性貧血でよく使われる鉄剤でした。
しばらく飲んでいたところ、蕁麻疹が出てきてしまい、服用を断念。
よく蕁麻疹が出ていたので薬疹ではなかった可能性もありましたが、当時は薬疹だと思ってやめてしまったんですね。
また、貧血だからといって体調が悪いわけでもなく、病院からも次いつ来るようにとも言われてなかったため、そのまま放置してしまいました。
2回目:フェロミア(吐き気で断念)
またしばらくしてから健診で引っ掛かり…
引っ越していたこともあり、別の内科医で再検査を受け再び「鉄欠乏性貧血」判定。
再び【フェロミア】が処方されました。
当時のお医者さんに「フェロミアで薬疹が出たかもしれない」と伝えていたのですが、お医者さんから謎の「たぶん大丈夫」ということを言われて再び服用することに。(あの謎の自信はなんだったのか)
お医者さんを信じて【フェロミア】を服用したのですが、今度は吐き気が出てしまい服用を中断。
お医者さんへの不信感で治療から逃亡してしまったのでした。
3回目:クエン酸第一鉄Na錠50mg「サワイ」(腹痛で断念)
そこから毎年のように血液検査は引っ掛かっていたものの放置…
ただ、数年後経ったところでヘモグロビンの数値だけではなく血小板の数値に異常が出始めました。
【鉄欠乏性貧血疑】&【血小板増多症疑】というもので再検査を受けなければならなくなったのです。
実はこれも鉄欠乏性貧血が原因とのこと。
赤血球を作り出す指令を常に出すようになっており、それに伴い血小板生成も一緒に行われるとかで血小板が増えてしまうらしい…(知識があいまいなので気になる方はお医者さんに聞いてみてくださいね!)
貧血を治さないと血小板が減らないので、きちんと治療しましょうと言われました。
とはいえ…鉄剤を飲むと体調を崩してしまうワタクシ…
「多少の気持ち悪さは我慢して飲んでみましょう!」と謎の押しにより、鉄剤を服用することに。
「フェロミアじゃないから大丈夫!」とお医者さん。(今回も謎の自信でした)
今回は【 クエン酸第一鉄Na錠50mg「サワイ」】が処方されました。
※【フェロミア】のジェネリックですね
2週間ほど頑張って服用してみました。
気持ち悪いし、便の調子も悪くなるし…でも頑張れって言われたので頑張って飲んでいたのですが…
ある日、鉄剤服用した後の会議でひどい吐き気と腹痛に襲われました。
会議の進行役だったので油汗かきながら進行していたのですが、この時ばかりは本当にひどくて会議中断。
一旦中座させていただき、トイレに駆け込む状態でした。
後々聞いたところ、ひどい顔色だったしみんな心配してて会議どころじゃなかったらしい(笑
そんなこんなで再び飲むのが怖くなってしまって、お医者さんへの不信感がさらに強くなってしまい、また治療を放棄してしまいました…
本当は逃亡なんかせずにきちんとお医者さんに相談するのが正しいとは思うのですが、ここまで逃亡続きでした…
今回:治療を再開する
再び血液検査で引っ掛かり続けていても放置を続くていたワタクシ。
2020年の検査はなぜか引っ掛からず、今年2021年の血液検査も大丈夫かなぁと思っていたのですが、歴代で一番悪い数値に…
健診の先生は今回は女医さんで、この検査結果を重く受け止めていました。
「このまま放っておくと、嚥下障害(飲み込むのがうまくいかない)、爪の変形、さらには常に心臓に負担がかかるため心筋梗塞のリスクも高まります。」
・・・・心筋梗塞のリスク・・・ですと???
さすがに、やばさを理解し、治療を再開することに…
でも、今までの病院は信用できない…
ということで、また別の病院に行くことにしました。
ちなみに、女医さんに何か良い薬を効いたところ、錠剤しかなく、それがだめなら注射になると言われてめっちゃテンション下がりました…(注射が苦手です)
今までと異なる鉄剤:インクレミンシロップの処方
どこの病院が良いんだと、必死に探していたところ、近年近所にできたクリニックに「血液内科」の文字を発見!
血液内科というのは言葉のとおり血液を専門とするお医者さん。お話聞いたら、日常的なものでは私のような貧血だったりの治療が多いそうです。
さて、そんな血液内科のお医者さんに今までの薬の副作用を伝えました。
この時点で私は、経口のお薬はきっとだめで、注射になるんだろうなぁと思ってたのですが…
「じゃあ、今回は液体のお薬を試してみましょうか」
…え???
「こちらの薬でも消化器系の副作用がゼロではないんですが、錠剤よりは少なく済むと思います。欠点としては1日3回飲む必要が有りますし、液体なので場所もとるんですが…どうでしょう?」
もう注射しかないと思ってたところにまさかの提案!!!
女医さんからもほかに薬ないって聞いていたのに!!!
とにかく試してみたかったので二つ返事で承諾しました。
「どうしても副作用出る場合は、夜1回にするとか飲み方を変更することもできるので、異常が出てしまったらお知らせください。」
神か!!!!!!
飲み方変えることもできるんか!!!!
と、いうわけでシロップ薬、【インクレミンシロップ】を服用することが決定しました。
インクレミンシロップの副作用と効果
【インクレミンシロップ】を飲んだことでどの程度副作用が出たのか、どれくらい回復しているのかを紹介いたします。
インクレミンシロップの副作用
【インクレミンシロップ】も消化器系の副作用が出る場合があります。
私自身も飲んでしばらくの間は多少の腹痛や便が緩くなることがありました。
腹痛かなぁ?程度の痛みや、胃腸の不快感が1-2週間ほど続きました。
便が緩くなるのも1か月近く続いたかと思います。(下痢やひどい腹痛にはならなかった)
現在は腹痛や吐き気などほとんど発生しません。
便も通常の硬さのものが出るようになりました。
2日ほど服用でいない日が続いてしまったことがありますが、再開したときに少し腹痛がありました。
でも、また副作用なく飲めるようになりました。
そのほか、実害はないですが、便が黒くなります(これはほかの鉄剤でも同様かと思います)
他の錠剤の薬と異なるのは、服用後に口をゆすぎ忘れると、歯が黒くなります…
インクレミンシロップの効果
残念ながら実感値としては体調がすごくよくなったとかそういうのはわかっていません。
実は、貧血による体調不良とかあまり感じたことがなかったのと、服用後に繁忙期に入ってしまってていつも以上に疲労がたまっているので「疲れにくくなった」というのがまだ感じられていない状態です。
【11/6追記】
10月末になると長距離の散歩や山登りで、疲れにくくなっていることを実感することが出来てきました。
治療前は坂を上ったりすると息が切れて、心臓がバクバクして、耳元でも脈がどくどくうるさい状態でした。
一方で、10月末にはその症状がだいぶ改善してきています!
以下、実際の測定結果です。
項目 | 基準値 | 7/24 | 8/28 | 10/2 | 11/6(追記) |
---|---|---|---|---|---|
ヘモグロビン | 12~18 | 10.2↓ | 12.8 | 13.5 | 13.8 |
血小板数 | 15~35 | 37.4↑ | 28.8 | 23.1 | 23.5 |
MCV(赤血球の大きさ) | 80~100 | 75.8↓ | 75.4↓ | 78.9↓ | 82.1 |
MCH(赤血球1個当たりの平均ヘモグロビン量) | 28~32 | 22.4↓ | 24.8↓ | 27.1↓ | 28.7 |
フェリチン | 5~152 | 5↓ | 14 | 18 | 結果待ち |
上の表は7月31日から服用した各指標の変化です。
初診で検査したときはすべての値が基準値以下または基準値以上という結果でした。
約1か月服用した8月28日には、なんとヘモグロビン量も血小板数もフェリチンも正常値に!!
約2か月後の10月2日の状態もより回復が見られる結果となりました!!
先生もいい笑顔でした^^
ただ、まだ赤血球の大きさが育ってきてないことや、フェリチンを十分に蓄える必要があったので服用を続けています。
おそらく数か月は飲み続けないと駄目なようです。
それでも、副作用が少ない状態で数値の回復が見られるのはとても喜ばしいことです!
【11/6追記】
治療開始して約3か月!ついにすべての数値が基準値内に収まりました!(前述の数表にも反映)
インクレミンシロップのレビュー
さて、そんな【インクレミンシロップ】


実際に服用し続けて感じたことを明記します。
【評価一覧】
味:
飲みやすさ:
服用回数:
携帯性:
収納性:
味と飲みやすさ
【インクレミンシロップ】は1回に5mlと飲むのはほんの少しです。(小さじ1杯くらい)
そのため、飲むのは錠剤より楽です。一瞬です。
味ですが………濃厚です。
そして甘いです。
で、ちょっと後味というか香りがほんのり鉄っぽい感じします。
というのも、これもともと小児用にも使えるお薬のようで、お子様でも飲める味にされているのですね。
慣れるまでちょっと「ぬあっ!」という濃さとの戦いはありましたが、慣れるとなんともないです。
冷やして飲むと飲みやすいです。
服用回数
服用回数は錠剤よりも多く、1日3回(朝昼晩の食後)です。
その点は錠剤よりもちょっと大変ですね。
お昼まで寝てしまったときなどは、3回服用しきれない日もあります。
(先生ごめんなさい)
携帯性と収納性
錠剤と異なり、【インクレミンシロップ】は液体なので、30日分をもらうと瓶2本分+αととっても多いです。
そのため、病院から帰るときはちょっと重いです。
また、外出先で飲む量を別にしなきゃいけない日もあるので、その時は小さな容器に移して持っていきます。
持っていくの忘れると…まぁ、普通の薬同様に飲めません。
かといって常にかばんに入れておくのもちょっと…(特に夏場だったので冷蔵保存したかった)
携帯時に、注意しなければならないのは、このお薬が光に弱いこと。
もともと薬が入っている瓶は、その瓶自体が遮光性をもったものなのでそのまま持ち運べます。
外で飲む分については、瓶ごと持って行ってもかまいませんがかさばります。
そのため、別の容器に移してから遮光性のある袋に入れて持ち運んでいます。
(はじめてお薬もらったときに瓶+遮光性のある袋とシロップ容器もらえたのでそれを使用しています)
また、しまう場所ですね。
瓶2本分と結構場所をとるので収納性は錠剤より劣ります。
常温保存可能ですが、私の場合は冷蔵庫に入れて保存してます。
(夏場はその方が良いのと、冷たいほうが飲みやすい)
このようにちょっと残念な点もあるお薬なのですが…
私にとっては副作用が出にくい&効果がきちんと得られるお薬なので大変助かっています。
最後に
なんだかんだで何度も治療放棄をしてしまった私ですが、心筋梗塞リスクなどもあって治療を再開しました。
今回、お医者さんに副作用のつらさを相談することで、今回の薬に出会えて本当にラッキーでした。
一方で、このお薬のことを示してくれない(知らない?)お医者さんがいることも確かです。
私はたまたま運よく、今回の薬を処方してもらえましたが、現在も副作用で苦しんでいる方は、少しお医者さんに聞いてみるのも良いかもしれません。
少しでも今回の経験が誰かのために役に立つことを祈っております。
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